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島袋瓦工場 様 

島袋さんの炉は「単窯」と呼ばれるタイプの炉です。瓦が焼きあがる毎に火を止めて冷却してから製品を取り出します。

一見何でもないように見えますが、白い壁の裏側はサビで鉄板がボロボロの状態になっているんですね。

そのサビのおかげで、溶接部分は剥がれ、積もったサビで内側の白い耐火物も取れそうなぐらいにグラグラ状態に・・・

もちろん、天井もサビのおかげで落ち込んできています。今回の工事は、この白いブロック状の耐火物を全部取って、裏側の鉄板のサビをしっかりと除去し、再度ブロック状の耐火物を施工し直しまして、炉床もしっかりレベル出しして積み直すというものです。

熱とサビによって腐食して穴が開いてしまっている鉄板も一部張り直す予定です。

これが「炉床」になります。徐々に隙間が空いてきて、その隙間にガラが入り込んでさらに広がってしまっています。(足の下の部分)

ちなみに、このレンガの下には「煙道」という文字通り煙の通り道になっていましてそのまま煙突に繋がっています。

ところどころレンガも折れています。

このL字型の金具で白い耐火物が固定されていますが、アザみたいに見える部分は全てサビ!

溶接部分もサビが進んでいますので、L字金具を叩くと簡単に取れてしまいます。もちろん、全て取り外して溶接をやり直します!

これは扉部分の裏側・・・。

もう完全に腐食しています。ココの部分はもう外側に新しい鉄板が張ってある箇所なので、裏の耐火物のみを補修。

これ以上進むと?!

表側も外して、裏側も外して、通常通り裏側から新しい鉄板を張り直すしかありません。

サビを除去しながら、不燃ウール耐火物のブロックを施工していきます。とにかくサビとの闘い!気になる部分は徹底的にサビを叩き落して施工していきます。

天井が最もひどいサビに覆われていました。かさぶたみたいになっている部分は全てサビのカタマリ!上を向いて作業をするので、目に入らない様にゴーグルは必須!天井もサビを落としながら施工しながら落としながらの繰り返し!時間はかかりますが、今後すぐに傷んで来ない様にしっかりと施工していきます!

真っ白のウールブロック耐火物ですが、汚れを気にせずにしっかりぎっちり詰め込んでいきます。性能上どうしても縮んでしまうので、そうなっても良い様に無理やり詰めこんでいきます。汚れは??あとでコーティング剤を吹き付けるので心配ないんですね!

サビが酷くて、すでに穴が多数開いてしまっている部分は、鉄板を切断して新しい鉄板を溶接します。柱の陰に来るように切断部分を調節して切断していきます。穴が開いている位の鉄板なのですが、取ろうとするとなかなか取れない・・・。

ウール接着剤も使って、各所目止めをしていきます。これで、表面にコーティングを吹き付ければ壁部分は完成!炉床を完成後に一気に吹き付けをします。

炉床を解体していきます。使えるレンガは再利用します。こういった「再利用」は、お得意さんとお話をさせて頂きながら進めてまいります。「再利用」は工事費の圧縮と産廃の軽減に繋がります。

炉床を全て解体したところです。白い部分はレンガがあったところで、黒い部分は「煙道」に当たる部分です。

壁の丸く穴の開いた部分は「バーナー」です。ここから火が出て炉内の瓦を焼いていくんですね。

レーザーレベルで炉床の高さをチェックしながら水平レベルで炉床を組んでいきます。焼けた色をしているレンガは「再利用」レンガです。

炉床のレンガを並べていきます。炉床のレンガはモルタル止めはしません。ある程度レンガの隙間を調整して焼き具合(色)を変える為です。

炉床も敷き終わり、内壁のウールブロックも専用コーティング材で吹き付けて完了!見違えるようにきれいになりましたね!

扉の内側も吹き付け完了です。

視察した時点ではそれほど傷んではなかったのですが、工事開始時には痛みが目立つ様に・・・余剰資材を使って上手くやりくりできました!

島袋様!ありがとうございました!次回もしっかりと施工させていただきます!